こんにちわ!
ここでは高校物理の速度と速さの違いについて紹介していきます!
速度と速さ
日常生活においては速度も速さも同じようなものです。
しかし、高校物理ではきちんとその違いを理解しておかないといけません。
ここではなるべく簡単に説明していきたいと思いますので、教科書に載っているような小難しい定義は省略します。
速さとはどっち向きなど関係ない速さのこと
速度は+60km/hや-60km/hのような”+”や”-”を使って向きも関係する速さ
まだちょっと分かりにくいと思うので、具体例を見てみましょう!
例えば車が右向きに60km/hで走っているとします。
この時、右向きを正の向きとします。
※正の向きというのはどっちを+の方向にするかということ
この時、速さは60km/hです。
速度は+60km/hです。
今度は車が左向きに60km/hで走っているとします。
今回も右向きを正の向きとします。
この時、速さは60km/hです。
速度は-60km/hです。
なんとなく分かりましたでしょうか?
速さとは方向関係なく大きさを表します。
右向きだろうが左向きだろうが速さは60km/hです!
速度はどっち向きかが関係してきます。
右向きを正の向きとして右向きに進んでいるときは”+”で表して、左向きに進んでいるときは”-”を使って表します。
例えば右向きを正の向きとして
速度-50km/hと言われたら”-”だから左向きに50km/hの速さなんだ!と分かります。
正の向きって何かというとどっちを+の方向にするかということ
基本的には問題で「右向きを正の向きとする」や「東向きを正の向きとする」など書いてあります。
書いていない場合には自分で勝手に決めちゃってokです!
右向きを正としたなら右向きの速度は+で左向きの速度は-で書けば大丈夫です。
公式への活用
この単元では公式が3つ出てくると思います。
v=v₀+at
x=v₀t+1/2at²
v²-v₀²=2ax
この3つの公式はめちゃくちゃ大切なので絶対に覚えてください!
覚えるの大変そうだな―と思うかもしれませんが、問題演習で何度も使っていれば自然と覚えます。
ここで大切なのは vやv₀は速度ということです!(速さではない!)
また、加速度aも速度と同じく+や-があり向きに気を付けましょう!
具体的に問題を見てみましょう!
例題①
ある物体が右向きに5m/sで運動しています。加速度は左向きに2m/s²とします。
この時、10秒後の物体の速さと向きを答えなさい。
ただし右向きを正の向きとします。
まずイメージから
加速度が左向きに2m/s²とはどういうことでしょうか?
加速度とは1秒でどのくらい速さが加速するかということです。
今回最初は右向きの速さで進んでいるので1秒ごとに2m/sずつ減速していき、その後はどんどん左向きに加速していくような運動になります。
v=v₀+at この公式を使います
今回は右向きが正の向きです。
v₀は初速度で右向きなのでv₀=+5m/s
aは加速度で左向きなのでa=-2m/s²
となります。
tは時間で今回はt=10の時のvが知りたいので
公式v=v₀+atに代入すると
v=+5 + (-2)×10 = -15m/s
よって左向きに15m/sとなります。
例題②
ある物体が左向きに4m/sで運動しています。
6秒後には速さが右向きに14m/sになりました。
この時、加速度の向きと大きさを求めなさい。
今回は正の向きが指定されていませんので自分で決めます。
どっち向きを正の向きにしても大丈夫です。
今回は右向きを正の向きとします。
初速度v₀は左向きなのでv₀=-4m/s
6秒後には速さが右向きに14m/sということは
t=6のときにv=+14m/sになったということ
v=v₀+atに代入して
+14 = -4 + a × 6
a = +3
よって加速度は右向きに3m/s²となります。
まとめ
速度と速さの違いや公式の使い方などイメージできましたでしょうか?
物理はとても難しい科目ですが基本的なところが理解できないとどんどんわけが分からなくなってしまいます。
まずは基本の理解、そして状況のイメージを大切にしてください。
独学では難しいので先生や物理が得意な友達に聞くのがおすすめです!
あとはたくさん問題演習に取り組みましょう!
問題を解いてみて「そういうことか!」と理解が深まることも多いです!
・速度は+とか-とか向きがある
・速さは向き関係ない大きさ
・符号に注意してあとは公式利用
是非参考にしてみてください!